中枢感作・下行性疼痛抑制系って何?
~アクセルとブレーキで考える慢性疼痛~
難しい言葉が並んでいますが、実は考え方は意外とシンプルです。
車で例えてみましょう。
痛みには、
アクセルとブレーキ
の役割を果たす 両方の機能 が、私達の体には搭載されています。
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アクセル=「痛い!」と感じる仕組み
例えば、
舌を噛んだ。
熱いコーヒーでやけどした。
こんな時は、痛みのアクセルが踏まれます。
要するに、
「火傷という大怪我を負うくらいの痛みです!このまま飲みつづけるのは危険です!」
と危険を知らせる 警報 の役割です。
これは体を守るために、とても大切な仕組みです。
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ブレーキ=「もう少し痛みを弱くしよう」という仕組み
実は私たちの脳には、
「このくらいの痛みなら、少し弱めよう」
と痛みにブレーキをかける仕組みがあります。
これを、
下行性疼痛抑制系
と呼びます。
難しい名前ですが、
「脳の痛みブレーキ」
と考えていただくと分かりやすいでしょう。
例えるなら、
「この激痛をこのまま続けたら、体と心の苦痛が強すぎて自分自身が疲れ果ててしまう!」
という、 脳の思いやりブレーキ というところです。
中枢感作って?
慢性疼痛では、
痛みのアクセルが踏まれっぱなしになったような状態
になることがあります。
この状態を、
中枢感作
と呼びます。
すると、
本来なら痛くない刺激や、小さな刺激でも、
「痛い!」
と感じやすくなってしまいます。
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舌痛症では、この両方( 警報アクセル と 思いやりブレーキ )が関係している可能性があります
最近の研究では、
舌痛症では、
アクセルが踏まれやすくなり、
さらに、
ブレーキが弱くなっている
可能性が考えられています。
つまり、
警報アクセル強化! & 思いやりブレーキ弱まってるやん…!
その結果、
見た目に異常がなくても、
舌のヒリヒリが続いてしまうことがあります。
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まとめ
慢性疼痛を車で例えると、
【アクセル】(警報アクセル)
=中枢感作
(痛みを感じやすくなる)
【ブレーキ】(思いやりブレーキ)
=下行性疼痛抑制系
(痛みを弱める仕組み)
舌痛症では、
警報アクセルが強く、思いやりブレーキが弱い。
そんな状態になっている可能性があるのです。
執筆・監修:医師 小林由希
BMSpedia Project